認知行動療法による治療

仕事や普段の生活の中で様々なストレスに囲まれている現代社会は、誰もが自律神経失調症になる可能性があるといわれています。交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで自律神経失調症が起こります。

自律神経のコントロール機能は生まれつきバランスを崩しやすい人と、全く同じ条件でも何の問題のない人もいます。また慢性的な寝不足など、不規則な生活リズムが続いて体内時計のリズムが狂うと交感神経が優位になる時間が長くなり、心身ともに休むことができなくなり、自律神経失調症を引き起こす原因になります。

交感神経と副交感神経の切り替えがなかなかうまくいかないと、人間の体や脳はきちんと休むことができなくなります。どんなに仕事が忙しくて時間が取れないといっても四六時中仕事のことばかり考えていては頭も体も休まる暇がありません。

そんな時には夢中になれる趣味やスポーツなどに没頭したり、友達や家族と会話する時間をとるなど、気分の浮き沈みがあったとしても積極的に気分転換することが大切です。

認知行動療法というのは自律神経失調症やうつ病などで気分の浮き沈みが激しく、陥りやすい考え方を修正して、行動のパターンを良い方向へと向かわせることを目的とした方法です。(≫外部サイト: 認知行動療法とは

自分自身を客観的にみるために、自分の考え方を書き出してみるのがこの治療方法の特徴です。自律神経失調症やうつ病などになると、マイナス思考に陥ってしまい気持ちの浮き沈みが激しく、どうしても否定的な考え方になってしまう傾向があります。こうした考え方ゆがみを自分で認識して修正し、生活習慣を改善するために行われます。

何科で治療するのか適切に決める

自律神経失調症は近年問題視されている疾患の1つであり、交感神経と副交感神経のバランスが乱れる事によって全身の様々な不調や内臓の機能不全を引き起こします。

主な症状としてめまいや胃腸の不快感・不眠症に加えて激しい発汗や疲労などが挙げられ、症状の個人差が大きく、重度の場合は日常生活にも影響を及ぼすほどの状態へと陥る危険性があります。

自律神経は自身でコントロールできない特性を持っていて、生命活動において必要な機能を自動的に維持・調整する役割を果たしています。

基本的には患者の症状だけで自律神経失調症と判断をする事が難しい傾向を持っており、大規模な病院で症状に応じた精密検査を受けて何の異常も見られなければ、自律神経失調症と診断されるパターンが増加しています。

その理由として自律神経失調症の症状は、内臓の疾患を起こしている状態と区別が付きにくく、実際に精密検査を受けてみないと本当に異常が生じているのかわからない可能性が高い為、検査を通して危険な病気でない事を確認しておく行為は重要であるとも言えます。

症状が複数見られる状況では患者自身の不安が強まる事から、病院でしっかり検査を受けて身体の状態を知っておくと精神的なケアにも繋がります。

自律神経失調症は専門の担当医がいる病院などでも受診・治療が可能ですが、対応していない場合は心療内科や神経科のクリニックをすすめられる事も多く、症状の傾向を医師と相談して適切な科を選択するのが治療への近道です。

処方される薬の種類

自律神経失調症は、ストレスなどによって自律神経が正常に作用しなくなることで起きるさまざまな症状を総称したものです。

自律神経失調症の症状には頭痛、動悸・息切れ、めまい・のぼせ、不眠、下痢や便秘といった身体的な症状と、イライラや不安感、情緒不安定やうつといった精神的症状があります。これらの症状について調べた結果、疑われる病気がすべて除外された場合に自律神経失調症と診断されます。

自律神経失調症そのものを薬だけで根治するのは難しいことです。本当に根本から改善するためにはストレスを除いたり生活を改善するなど原因となっていることを変えていく必要があります。

自律神経失調症の薬物療法はそうしたことと並行して行うことで功を奏します。使用される薬はいろいろありますが、患者さんの状態に合わせて処方していきます。自律神経の中枢にある視床下部に働きかけて交感神経と副交感神経のバランスを整えるのは自律神経調整薬です。主なものにグランダキシン、ハイゼット、インデラルなどがあります。

特に不安感の強い神経症型・不安型の場合は抗不安薬(精神安定剤)が処方されます。作用の弱いリーゼやハイロング、作用が中程度のコレミナールやセディール、作用が強いデパスやレキソタンなどがあります。

その他眠れない人には睡眠導入剤、ホルモンバランスの崩れた女性にはホルモン剤が処方されることもあります。その際に自律神経のバランスを整えるビタミン剤が良く併用されます。また、黄連や抑肝散、芍薬といった漢方薬が処方されることもあります。