主な治療費と公的扶助

自律神経失調症の治療費は、現役世代なら3割負担で済みます。自営業の方なら国民健康保険、会社に勤めている方なら社会保険が適用されるので、治療費は実際にかかる金額の3割を払うだけで良いのです。でも、実際に自律神経失調症にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。

自律神経失調症の治療には、数ヶ月~5年以上かかる人まで実に様々です。医師による診察料は、1回につき2,000~4,000円です。これにカウンセリング料5,000~10,000円、漢方薬1か月分5,000~10,000円、鍼灸治療2,000~5,000円が組み合わされます。いずれも医師が必要と認めた場合は、治療費の負担は3割で済むので、1回の来院で1万円以上かかるということはほとんどありません。

しかし、病気中の人には痛い出費かもしれません。もし自律神経失調症の治療費の捻出が難しいようであるのならば、公的な扶助の自立支援医療費制度に頼ってみましょう。制度が適用されれば、治療費の負担が1割になります。

同制度については、お住まいの自治体や保健センターが窓口になっているので、必要なら問い合わせてみて下さい。制度の適用には、医師の診断書が必要なので、まずは担当の医師に相談するのもありです。

社会保険の加入者なら、標準日当の2/3が支払われる傷病手当金を受け取れる可能性もあります。自律神経失調症にかかると働くのも難しくなるものです。傷病手当金は、会社を休職している方や、治療のために会社を辞める方に支払われるので、もし受け取れるならしっかりと治療に専念する事ができます。こちらは会社の総務担当者や、ご加入の社会保険事務局が窓口です。

精神的な症状の具体例

現代人に増えている病気の一つに、自律神経失調症というものがあります。この病気は、自律神経のバランスが崩れることによって、体に変調が生じてきてしまうのが特徴です。自律神経のバランスを乱す原因は、はっきりと解明はされてはいませんが、ストレスが元となっているのではと見られています。

外側に出やすい自律神経失調症の症状は、特に暑さを感じていないのに大量の汗をかいてしまう、しょっちょう息切れや目まいなどが起こる、気分が悪くなって吐きたくなる、お腹が緩く下痢気味の状態が続いている、特に理由もないのに顔が赤面してしまうなどです。しかし、外側以外にも自律神経失調症の症状は、精神面の方でも出てきます。

自律神経失調症にかかると、気落ちする状態になったり興奮する状態になったりと、精神が不安定になりがちです。他人に恐怖感を感じ目を合わせて話ができなくなる、不安感で死にたいと思ってしまう、イライラがおさまらない。自律神経失調症の精神的な症状のなかで、特に対処が難しく周囲にも負担がかかるのが、暴言を言うようになることです。

相手に何かされたのではないのに、相手を罵倒し非難するような暴言を吐く、自律神経の影響によって精神が不安定になると、このような態度を取るようになる人もいます。暴言は、家族や恋人などの親しい間柄の人に向けられることが多いです。

もしも、家族や恋人が意味もなく暴言を言うことが多くなったのなら、自律神経失調症にかかっている可能性がありますので、早期に医療機関で診断と治療をしてもらうようにしましょう。

認知行動療法による治療

仕事や普段の生活の中で様々なストレスに囲まれている現代社会は、誰もが自律神経失調症になる可能性があるといわれています。交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで自律神経失調症が起こります。

自律神経のコントロール機能は生まれつきバランスを崩しやすい人と、全く同じ条件でも何の問題のない人もいます。また慢性的な寝不足など、不規則な生活リズムが続いて体内時計のリズムが狂うと交感神経が優位になる時間が長くなり、心身ともに休むことができなくなり、自律神経失調症を引き起こす原因になります。

交感神経と副交感神経の切り替えがなかなかうまくいかないと、人間の体や脳はきちんと休むことができなくなります。どんなに仕事が忙しくて時間が取れないといっても四六時中仕事のことばかり考えていては頭も体も休まる暇がありません。

そんな時には夢中になれる趣味やスポーツなどに没頭したり、友達や家族と会話する時間をとるなど、気分の浮き沈みがあったとしても積極的に気分転換することが大切です。

認知行動療法というのは自律神経失調症やうつ病などで気分の浮き沈みが激しく、陥りやすい考え方を修正して、行動のパターンを良い方向へと向かわせることを目的とした方法です。(≫外部サイト: 認知行動療法とは

自分自身を客観的にみるために、自分の考え方を書き出してみるのがこの治療方法の特徴です。自律神経失調症やうつ病などになると、マイナス思考に陥ってしまい気持ちの浮き沈みが激しく、どうしても否定的な考え方になってしまう傾向があります。こうした考え方ゆがみを自分で認識して修正し、生活習慣を改善するために行われます。